大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

大和のこと

続多神社余話

前回はかなり怪しげな私の妄想にお付き合いいただいた。今回もついでのことであるから、もう少し妄想にお付き合いいただきたいと思う。充分に眉に唾をつけてお読みとばしいただければ幸いである。 例の「太陽の道」云々の有無についてはともかく、多の地が南…

今週の三輪山・・・多神社余話

撮影日失念 来る日も来る日もうっとおしい梅雨空が続いていたせいで、最近「今週の三輪山」と題して、週に1回ずつお届けしていた記事がとんとご無沙汰になっている。あまり間が開いてもいけないと思うが、これはと思うような写真が撮れないのだから仕方がな…

今週の三輪山・・・多神社余話

撮影日失念 来る日も来る日もうっとおしい梅雨空が続いていたせいで、最近「今週の三輪山」と題して、週に1回ずつお届けしていた記事がとんとご無沙汰になっている。あまり間が開いてもいけないと思うが、これはと思うような写真が撮れないのだから仕方がな…

多神社に行く

多武峰とおのみねと音羽おとわ山(万葉集では倉橋山)が織りなす渓谷をその源とする寺川と、同じく多武峰の西の斜面にある高家たいえを水源とする米川は、途中いくつかの小河川を合流しながら桜井市から橿原市へと流れ、冥途の飛脚で有名な新口にのくち村(…

多神社に行く

多武峰とおのみねと音羽おとわ山(万葉集では倉橋山)が織りなす渓谷をその源とする寺川と、同じく多武峰の西の斜面にある高家たいえを水源とする米川は、途中いくつかの小河川を合流しながら桜井市から橿原市へと流れ、冥途の飛脚で有名な新口にのくち村(…

山辺の道1日旅行・・・11

5月9日に行われた万葉学会主催の徒歩旅行についてのレポートがまだ終わらない。開催されてからもうふた月もたとうというのだから、そろそろいい加減にしなければならないとは思うのだが遅々として進まない。あと少しの所まで来ているのだが・・・まあ、なん…

山辺の道1日旅行・・・11

5月9日に行われた万葉学会主催の徒歩旅行についてのレポートがまだ終わらない。開催されてからもうふた月もたとうというのだから、そろそろいい加減にしなければならないとは思うのだが遅々として進まない。あと少しの所まで来ているのだが・・・まあ、なん…

今週の三輪山・・・矢田丘陵中腹より

2015年12時50分 今日は仕事の加減で奈良北部の矢田丘陵にある施設で1日中の会議。お昼休みの貴重なひとときを惜しんで、盆地の反対側にある三輪山を撮影した。 しかしながら、我が携帯電話の性能ではこれが限界どこが三輪山やらわかったものではない。そこで…

今週の三輪山・・・矢田丘陵中腹より

2015年12時50分 今日は仕事の加減で奈良北部の矢田丘陵にある施設で1日中の会議。お昼休みの貴重なひとときを惜しんで、盆地の反対側にある三輪山を撮影した。 しかしながら、我が携帯電話の性能ではこれが限界どこが三輪山やらわかったものではない。そこで…

山辺の道1日旅行・・・10

昼食をとる予定の白毫寺は宅春日神社から徒歩10分あまり。静かな静かな白毫寺町の街並みを東へと向かった先にある。道の突き当りに幅の狭いコンクリートの階段がある。そしてそれは途中から古びた石段に変わり、そこを上り詰めれば百毫寺である。 そう楽では…

山辺の道1日旅行・・・9

新薬師寺を後にした私たちは昼食をとる予定の白豪寺へと向かう。白豪寺町の少々古びた町中を歩いていると、その町なかを東西に抜けるささやかな流れが目に入ってきた。 両岸はきれいに護岸されていて、いにしえを偲ぶには決してふさわしいとは思えぬ風情であ…

山辺の道1日旅行・・・8

鏡神社に隣接して新薬師寺はある。 山門前に止められてある自転車はレンタサイクルと見受けた。奈良観光のお二人のものかと思われるが、こういった光景はなんとなくこの古寺に対する親しみを感じさせるものである。 新薬師寺は現在華厳宗の寺院である。本尊…

山辺の道1日旅行・・・7

赤穂神社は狭い。総勢80名におよぼうかとするこの日の一行が何時までもゆっくりできる場所ではない。一通りのレクチャーを受けた後はさっさと次の目的地へと出発する。次の目的地は鏡神社。新薬師寺と入江泰吉記念奈良市立写真美術館の間にある鏡神社である…

山辺の道1日旅行・・・6

春日大社若宮にて今から1300年前におそらくはこの地にて旅の無事を祈った若き阿倍仲麻呂に思いを馳せた後、社前から南に延びる森中の道を行く。 春日大社の南に広がる蒼然たる木立の向こうには、昔から春日大社の禰宜ねぎたちが住まいを為した高畑町がある。…

神は馳す藤原京・・・改

先日は皆様に次のような詩をご紹介した 翹首望東瀛 神馳藤原京 香具洛陽乖 世代傳友情 首を翹ああげて東瀛とうえいを望めば 神こころは馳す藤原京 香具洛陽は乖はなれたれども 世代友情を傳つたふ ただしその時は転句の最後の文字 を「乗」と判読しその意を…

神は馳す藤原京

これは現在大和三山の一つ、天の香具山にある洛陽牡丹園の横に設置されている石碑である。 洛陽牡丹園の由来は、橿原市にかつて位置していた藤原京が、長安や洛陽をモデルとして造営されたという説(「周礼」にある理想の都がその源流にあるとの説が近年唱え…

山辺の道1日旅行・・・5

飛火野を後にして、春日大社参道を東へと進む。もちろん目指すは春日大社である。 数えきれぬ石燈籠を横目に見ながら進むと春日大社が見えてくる。 二の鳥居が見えてくる。手前に見えるのは第六十次式年造替を告げる立札である。この式年造替については以前…

山辺の道1日旅行・・・4

飛火野は、春日大社一の鳥居の南に広がる一帯の芝地。きれいに刈られた芝はもちろん人間の仕業ではなく、鹿さんたちの日々の精進の賜物である。 飛火野は現在、一般に「とびひの」と呼ばれているが、古くは「とぶひの」と呼ばれていた。地名の由来は続日本紀…

山辺の道1日旅行・・・3

私が勝手に全体から離れ、三作石子詰伝承の残る興福寺菩提院の大御堂の前へと寄り道している間に一行はどんどん先に進んでいた。見れば春日大社一の鳥居を過ぎたあたりでこの日最初のレクチャーが始まっていた。 私は大慌てで道を東に急ぎ道を渡る。手前に警…

山辺の道1日旅行・・・2

興福寺の南大門の横のところで三条通りに出て、春日大社へと東に向かう。総勢80名強の一行の列は歩道沿いに長く続く。私は途中ちょいと列から外れ、道の右手にある菩提院の大御堂の前へと寄り道をする。中に入ることは出来ないから、その門前から内部をぱち…

山辺の道1日旅行・・・1

5月9日はここのところこの季節に恒例となっている萬葉学会の1日旅行。萬葉学会とは 萬葉学会は、萬葉集とそれに関連する各分野の研究を目的とした学会です。研究者はもちろん、萬葉集を愛好される方ならどなたでも、会員になることができます。 との趣旨で運…

興福寺、北円堂に行く

久しぶりに興福寺に行った。 奈良に住んでいるのだし、その近辺には足繁く訪れているわけだから「久しぶり」ってのもなんだが・・・いつもいつも、しげしげとその伽藍群を眺めているわけではない。やはり、仕事の途中は・・・あるいはそれなりの目的物に向か…

今週の三輪山・・・志貴御県坐神社越しに

2015年5月2日9時前 今週もちょいと変化球で、ほんのわずかしか三輪山の姿は見えない。手前に見える林は先週ちょいと紹介した志貴御県坐(しきのみあがたにいます)神社の森。さらに手前の古風な建物はご近所さんの天理教の教会の施設である。なかなか風情のあ…

今週の三輪山・・・金屋集落の外れより

2015年4月24日8時50分 [caption id="attachment_6448" align="alignnone" width="632"] Hisilicon K3[/caption] 場所は、第十代崇神天皇の都磯城瑞籬宮(しきのみずかきのみや)跡と推定されている志貴御県坐(しきのみあがたにいます)神社のやや南方、金屋の集…

春日大社に行く・・・下

さていよいよ私は、本来非公開である春日大社本殿前へと向かう。普段ならば南門から入り幣殿・舞殿の前に出て、そこから祈りを捧げるのだが、今日は違う。南門は潜らずにその手前で西に方向を変え、ぐるりと南廻廊から西廻廊へと回る。 以下の記述はある程度…

春日大社に行く・・・中

一の鳥居から奈良国立博物館仏教美術資料研究センターまでは大方500m。二の鳥居まではあと700mほど。参道の両脇には大きな石灯籠が見え始める。はじめまばらに・・・そしてだんだんとその立ち並ぶ幅は密になってくる。 年に数度、一斉に灯がともされるそれら…

今週の三輪山・・・泊瀬川の辺、大泉付近より

2015年4月18日11:00 大和の盆地では、もう半月も前に桜の季節が終わっている・・・といっても、それは染井吉野のこと・・・だから、山桜やら八重の桜にはまだまだ花を付けているものもある。ご近所の庭先の八重の桜を見かけて、ふと思い出した場所があった。…

春日大社に行く・・・上

この前の日曜日、久しぶりに良い天気の休日だったのでちょいと車を走らせ奈良の方まで出かけてみた。目的地は春日大社。なぜ春日大社なのかは後でお話しすることとして、とにかく家を出た1時間の後、私はJR奈良駅の西隣にある日航ホテル地下の駐車場に車を…

今週の三輪山・・・大美和展望台より

2015年4月11日午前9時ごろ 夜来の雨も止んで、いつもの週末の通り大神神社の参拝をかねてのお散歩。ただし今日はいつもとは順番が逆で、先に大美和展望台によってから大神神社へと向かう。展望台にはソメイヨシノをはじめとした幾種もの桜が植えてある。大和…

ささゆりの酒・・・その後

今年に入って、年始早々に「ささゆりの酒」なる一文をお読みいただいた。ことの詳細はそちらによられたいが、簡単にご説明すれば、古来酒造の神として名高い大物主大神を祀った大神神社の神庭を梅雨時分に彩る「ささゆり」から、奈良県酒造協会が酒造用の酵…

今週の三輪山・・・我が家の勝手口より

2015年4月4日午前8時ごろ 我が家の勝手口から見た三輪山である。夜来の雨が上がりご覧の通り煙っている。雨上がりの日にはよく見える光景である。手前に桜が映りこんでいるが、三輪山の中腹あたりにもあちらこちらに咲いているのが見える。ちょいとズームア…

今週の三輪山・・・箸墓越しに

2015年3月28日17時 手前に見える丘のようなものは箸墓。その奥が三輪山だ。邪馬台国の女王卑弥呼の墓だなんていうことも言われているが、公には第7代孝霊天皇皇女の倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)(以下「百襲姫」)の墓ということになっ…

今週の三輪山・・・磐余池推定地より

2015年3月21日 午前9時香具山とその南に続く丘陵の谷間のあたりから撮った。すっかり霞んでいて、三輪山の稜線も定かではない。 春霞 いよよ濃くなる真昼間に 何も見えねば 大和と思へ 大和出身の歌人、前川佐美雄の1首である。「何も見えねば 大和と思へ」…

今週の三輪山・・・上つ道、箸墓付近より

2015年3月16日6時50分ごろ 先週と同じ位置からの撮影である。夜来の雨が止み、空気がしっとりとしている。家を出るときにはもう少し霞がかかったようになっていたのだが、これもまた先週と同じで霞が徐々に晴れてきた。先週よりは雲が薄いのに加えて、日の出…

今週の三輪山・・・上つ道、箸墓付近より

2015年3月9日6時50分ごろ 写真は上ツ道(旧天理街道)を北に向かい、それに接する箸墓の後円部をやや北に過ぎたあたり。 ほんの10分前、家を出るときには雲に覆われて全くその姿を見せていなかった三輪山だったが、ふと気がつくとやや霞ながらであるが、その…

今週の三輪山・・・上ノ庄交差点北方より

2015年2月20日15時過ぎ 写真は中和幹線と国道169号線が交わる上ノ庄の交差点から、北側ひとつめの信号を右に折れて少しいったところからのもの。大字でいうとここも三輪ということになる。これまでお見せした三輪山の姿とはやや異なって、頂上近くの稜線がや…

今週の三輪山・・・巻向川のほとりで

2月16日6時50分 写真は上記の日付通り、2月16日の通勤途中に撮影したものである。時刻は6時50分頃、まだ日は昇ってはいない。けれどもほんの数週間前まで、同じ時刻には薄暗がりの中に黒々とした三輪山の稜線しか見えなかったのだから、もう春はそこまで来て…

今週の三輪山・・・脇本遺跡付近から

2015年2月14日 良く見なければ分からないが、山頂から5合目あたりにかけて、うっすらと雪が積もっている。三輪山がこんなふうに薄化粧するのは珍しく年にほんの数度しか見ることが出来ない光景だ。 職場のある奈良市都祁では、前日の13日、昼過ぎから雪がち…

今週の三輪山・・・はじめに

wikipediaによれば三輪山は 奈良県桜井市にある山。奈良県北部奈良盆地の南東部に位置し、標高467.1m、周囲16km。三諸山(みもろやま)ともいう。なだらかな円錐形の山である ということになる。また大日本地名辞書には 三諸山 後世専ら三輪山と称す、三輪村…

2匹目の泥鰌・・・JR東海「うましうるわし奈良」キャンペーン “大神神社篇”

2010年7月22日、このブログが今の住所に移ってから全部で477篇のの駄文を弄してきた(この記事は478篇目)。無論その数年前からブログは始めているので、それも合わせれば600以上の駄文にみなさんをつきあわせてきたことになる。実に申し訳ない限りである。…

ささゆりの酒

1月1日に新年のご挨拶を申し上げてから、長らくのご無沙汰となってしまった。年の初めのこととて、仕事が忙しかったわけではない。むしろ、時間はたっぷりとあった方だがどうにもネタが思い浮かばなかった。書きたい内容は少なからずあるわけだが、いずれも…

室生寺に行く・・・下

急な石段・・・鎧坂を上り詰めた先に見えてくる端正な寄せ棟造り、柿葺きの建物が金堂である。 桁行5間、梁間4間の正堂に、梁間1間の礼堂がとして付いている。このお堂は段差のある地盤に建っており、礼堂の部分は斜面に張り出し、床下の長い柱で支えられて…

室生寺に行く・・・上

石上神宮の鎮魂祭についてのレポートが長くかかったため、ちょいと遅すぎる記事になってしまうが、実は鎮魂祭の翌々日、11月24日に私は奈良と三重との県境宇陀市室生に所在する古寺を訪れていた。言わずと知れた室生寺である。12月に入った今となっては紅葉…

石上神宮・鎮魂祭・・・下

さて、これからが石上神宮鎮魂祭の本番である。祭主、祭員は天神社前から本社拝殿へと移動する。それにつれて、参拝者も移動を行う。 私が拝殿前に着いたときには、拝殿の上は多くの氏子たちでいっぱいになっていた。拝殿に向かい左右に天幕も張られ、そこに…

石上神宮・鎮魂祭・・・中

斎主の修祓によって、他の祭員と私たちはすっかりと浄められ、天神社・七座社へと向かう。天神社には、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)・神皇産霊神(かみむすびのかみ)の二座、七座社には、生産霊神(いくむすびのかみ)・足産霊神(たるむすびのかみ)・魂留産…

石上神宮・鎮魂祭・・・上

11月22日・・・大和は布留山の麓、石上神宮では鎮魂祭と言われる祭祀が毎年挙行される。その開始は午後5時。私は30分以上前に境内に足を踏み入れた。もっとも近い所にある駐車場はもう満杯・・・車をちょいと引換し、離れた駐車場の方に車を止めていた。長い…

山辺の道・・・衾田陵から永久寺へ

「大鳥の羽がひの山」の山裾を山辺の道は更に北に延びる。中山の念仏寺を過ぎたあたりから、右手に巨大な前方後円墳の前方部が視野に入ってくる。、西殿塚古墳である。写真は更に足を進め後方部に回り込んでからのもの。その全長は234m、後円部の直径135m、…

大古事記展と正倉院展

さて・・・上に「私のような翻刻の苦手なものにとってはところどころしか判読できない。」とは書いたが、そこは天下の天理図書館、用意周到である。あらかじめ全作品(「作品」と いうのも当たらないか)の翻刻文を用意して下さった。おかげで、家に帰ってか…

山辺の道・・・大鳥の羽がひの山

かつて長々と書き連ねた山辺の道と題したシリーズも昨年の1月の長岳寺についての一文を最後に途絶えている。これらの記事は一つにまとめ、上のメニュー(大和逍遙>山辺の道)から見るこことが出来るようにしているが、あまりにも間を置きすぎたため書いてき…

高鴨神社に行く

10月の上旬、私は大和盆地南端の五條市に行く機会があった。無論、公用の旅なのであるが、普段はなかなか足を向けることのない場所、これ幸いと家を早めに発ち、かねてから訪れたいと願っていた高鴨神社を訪れた。 高鴨神社は奈良県御所市鴨神1110、もう…