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大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

「花巴」の里・・・下

麹室こうじむろでの作業が済めば、今度は「酒母造り」である。杜氏さんや蔵の人々は「酛もと立て」というらしい。まずは麹室で麹菌の働きにより糖化の進んだ蒸し米・・・麹を水に加える。この状態のものを水麹という。この際、麹を入れる仕込み水は、当然の…

「花巴」の里へ・・・中

「花巴」という酒の名は、これまで何度かきいたことがあったが試したことはなかった。それどころか酒屋の店先でそのラベルを見ることすら、おそらくはなかった。それは、限られた酒屋、限られた酒場にしか卸してはいない・・・というこの蔵の姿勢によるもの…

「花巴」の里へ・・・上

JR和歌山線、吉野口の駅で乗り換えると、近鉄吉野線は薬水くすりみず・福神ふくがみ・大阿太おおあだと少々変わった名の駅を過ぎる。ほどなく目的の六田むだの駅である。万葉集にも 詠河 音に聞き目にはいまだ見ぬ吉野川六田の淀を今日見つるかも 巻七・11…

味酒 三輪の御山の酒祭り・・・前置き

三輪の枕詞は「味酒うまざけ」である。「みわ」なる語は萬葉集巻十三の3229に 斎串いぐし立て みわ据ゑ奉る 祝部はふりへが うずの玉かげ見ればともしも の傍線部「みわ」が原文では「神酒」と表記されている例や、和名抄にも「神酒」に「美和みわ」との訓み…

お散歩・・・2015/11/7

あと一回で七面倒くさい文章にお付き合いいただくことも終わるのかと思うが、その最後の一回が結構難物で時間がかかっている。ということで、今日はお気楽なものを・・・ということで、久しぶりのお散歩。 コースはいつも通りの大神神社。 毎度おなじみの大…

お彼岸は寺参り・・・

9月22日、確か去年も今頃、この場所に来ていた・・・薄氷堂さんと一緒にである(調べてみたら9月23日だった)。 そう・・・飛鳥寺である。 私は郷里を離れて暮らしているため、彼岸だからといって容易に墓参りに行くことは能わぬ。妻方の墓参りと言っても、…

銘酒 日高見

郷里の宮城に住む叔母が一本送ってくれた。酩酒「日高見」の夏吟醸である。 日頃このブログの中では郷里の酒として、「浦霞」のことばかり話しているが、何も宮城の酒は「浦霞」だけではない。他に幾つだっていい酒はある。 奈良ではなかなか手に入りにくい…

我が飲酒の記・・・酒との出逢い2

前回は「酒との出逢い」と題して、私がアルコール飲料と以下に出会ったかについて「ビール」に絞ってお伝えした。が、それと並行して私は「清酒(私は『日本酒』という言い方を好まない)」とも出逢っていた。ビールほどその年代はあきらかではないが、それ…

我が飲酒の記・・・酒との出逢い1

今日書こうとしていることは、日本国憲法をはじめとしたこの国の諸法律を遵守することをモットーとしている私の生き方の過去における唯一の汚点ゆえ、余り書きたくはないことなのだが、私がどのように酒というものと出逢い、いかにして今に至るのかをお示し…

我が飲酒の記・・・その形態について

前回あんなことを書いたものだから、今回は三友(詩・酒・琴)のうちのどれかをテーマに取り上げてみたいと思う・・・ 毎度我がブログにおいでの皆様ならば、すでに周知の事柄ではあるが私には少々左寄りの傾向があり、「左党」に所属している。無論、「左」…

ささゆりの酒

1月1日に新年のご挨拶を申し上げてから、長らくのご無沙汰となってしまった。年の初めのこととて、仕事が忙しかったわけではない。むしろ、時間はたっぷりとあった方だがどうにもネタが思い浮かばなかった。書きたい内容は少なからずあるわけだが、いずれも…

濁れる酒を・・・

験なきものを思はずは一杯の濁れる酒を飲むべくあるらし 万葉集巻三・338 大伴旅人の一首である。夕食の際には、常には清酒を燗もつけずに飲んでいる私だが、こう寒い日が続くとそうはいかない。熱燗とはいわないまでも、人肌よりもやや熱めの燗でお気に…

広島に行く・・・アナゴ丼と錦帯橋

長々と続いてきた、3月初旬の広島旅行のレポートだったが、もう黄金週間が始まってしまう。そろそろ終わりにしなければならない・・・ ・・・宮島にて贅美を尽くした中世から近世にかけての建築に堪能した後は、空腹を慰めねばならない。私たちは宮島の船着…

宮城の雑煮を作った

この年になれば、正月と言ってもそううれしいものではない。誰かがお年玉をくれるならば、きっとうれしいに違いないのだが、そんな奇特な方は世の中にそうはいらっしゃらない。かといって、正月には何の楽しみもないのかといえば、そういうわけではない。そ…

おほきみの 遠の朝廷

またまた東大寺方面へと足を運んだ。 目的は・・・・ちょいと後回しにして、この季節東大寺周辺(というか奈良公園)を飾っているのは あせびである。万葉人のいうところのあしび・・・馬酔木は、 本植物の葉を煎出したる汁は殺蟲剤として甚だ有効なり。これ…

はじめてのビーフステーキ

郷里にいたころ、私の住む町には肉屋がなかった。それどころか八百屋も魚屋もない。近所にあったのはよろずやさんが2軒と酒屋と豆腐や。したがって、日々の食事に必要な生鮮食品は、毎日昼ごろ軽トラでやってくる行商の魚屋さんと、2日に一度やってくる2トン…

奥松島の牡蠣・下

前回の記事で、遅ればせながら自らの郷里奥松島の牡蠣の味の目覚めた私は、通信販売にてその味覚を求めることを始めた。今ならば下のようなところをちょいちょいっとクリックすれば簡単に買えるわけだが、 当時は、ネット通販なんてものはそんなに発達しては…

奥松島の牡蠣・上

先週末、郷里の兄のもとから牡蠣が送られてきた。 奥松島産の剥き牡蠣500g詰めが2本。しめて1kgである。どのようにして食べるべきか、迷いつつ今日の日まで冷蔵庫の中で眠ったままになっていた。生食することを考えれば、1日も早く食べてしまうのがベター…

思い出す味・・・「かく」?

前回に引き続き、食べ物にまつわる思い出を一つ。なにしろ30年以上も前の思い出でもあり記憶がすこぶる怪しいが、出来る限りの正確を期してみたいと思う。 水ようかんの吸い物・・・などと言ったら、きっと多くの方が「そんな気持ちの悪いものはこの世に存在…

思い出す味・・・「紅ばら」の釜揚げうどん

丸亀製粉なる讃岐うどん屋があちらこちらで目につく。私の住む大和にもここ数年で両手の指の数だけの店がオープンした。調べてみると全国に662店を誇るチェーンらしく、昼時はいつも多くの客で賑わっている。私は本場讃岐のうどんをご当地で食した経験がない…

思い出す味・・・鯨肉

こんなことを書くと一部の方からは手厳しいご批判を受けそうな気もするが・・・時々、鯨が食べたくなる。 私の郷里では、東日本最大の捕鯨基地鮎川が近いせいもあって、鯨を食べることはごく日常的なことであった。鯨食自体はこの国の普遍的な文化であり、我…

コーク・ハイ

ふと懐かしい名前の飲み物を思い出した・・・ コーク・ハイだ。 私とほぼ同じ年代の、そしてアルコールを嗜むことが常の方であるならば、おそらく若い頃に一度や二度は口にしたはずである。それがどんな飲み物であるか、今年52になる私よりも余程年長の方か…

思い出す味・・・ライオンプールのきつねうどん

蕎麦についての思い出を二つほど続けてお読みいただいた。となれば、次はうどんについてお話ししなければならないであろう。 子供の頃、我が家でうどんといえば、みなさんがご想像になるものとはかなり異質のものであった。具は椎茸・牛蒡・人参・油揚げを細…

忘年会2011

昨日は我が職場の忘年会。いつもより少しだけ早く職場を失礼して、家に車を置きに帰る。電車に揺られること30分。JR奈良駅に到着だ。改札を出ると目の前にはバスの停留所。2番乗り場からバスに揺られることほんの7,8分、奈良県庁前を右に曲がってすぐのバ…

思い出す味・・・蕎麦その2

写真はこれから書こうとする内容とはさしてかかわりはないが、全くの無関係というわけでもない。赤蕎麦の花だ。 前回の記事は「2軒ほど思い出に残る蕎麦屋がある。そんな名の通った店ではない・・・」との書き出しで始まり、そのうちの一つを紹介したところ…

思い出す味・・・蕎麦その1

2軒ほど思い出に残る蕎麦屋がある。そんな名の通った店ではない・・・ 一つ目は私が蕎麦なる食べ物を意識し始めるきっかけとなった、そんな体験をした蕎麦屋である。 あれは確か小学校の3年生の時のことである。ある日、私は激しい歯痛に襲われた。かなり前…

思い出す味・・・石巻「天下一」

休日の昼時・・・外出中などにちょっと小腹がすいて腹を満たしたいと思う時、あなたならどんなお店にお入りになるか? 私の場合、齢、50も過ぎて少々胃腸も衰えてきたせいか、最近はそばだうどんだなどという具合になるが、ちょっと前までこんな時はラーメン…

海苔の話

先日私の好物と称した一文をお示ししてみなさんの御目を汚してしまったが、今日は性懲りもなくその続編をお届けする。 これは単なる時代の違いであって地域差ではないのかもしれないが、私は大和で暮らすようになり自活するようになって、いわゆる「焼き海苔…

私の好物

今、私の目の前にあるものは、黒いほぼ正方形とも言ってよいような和紙状の物体である。サイズは20cm四方と言ったところか・・・ これを大事に両の手に持ったまま、いつもはトーストを焼いているオーブントースターに入れる。もちろんオーブントースターは充…

ご飯の友・・・からし巻

いつも木曜日の9時からは「秘密のケンミンSHOW」なんて番組を見ている。かつての私の師匠に知られたら、「そんなくだらない番組を見ているぐらいだった勉強しろ・・・」なんて叱られそうなので、ちょいと控えめに書いておく。今日のこの番組のテーマは「激…

すき焼きの肉は?

おとといの晩餐が湯豆腐だったことはその日のブログに書いた通り・・・ 昨日は、餃子やらシュウマイを入れた点心鍋。 中華風のダシで、最後はラーメンでしめだ。 そして今日はすき焼き。 続けての鍋物だが、これでいい。 こう寒い日が続くと、こういう献立が…

春の訪れ

こう寒いと夕餉の食卓には鍋が据えられることが多くなる。 昨夕は湯豆腐。 いつだった過去のブログで紹介したのがタラ入りの湯豆腐。 けれども昨夕はタラのいいのが手に入らなかった。 ならば豆腐だけで・・・ どうもこれだけでは栄養が足りない。 というこ…

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます 本年もよろしくお願い致します 我が家のお雑煮だ。 大和のお雑煮は基本的に白みそに丸餅。 具は大根・人参など・・・ けれども私の生まれは宮城。 やっぱり、お雑煮はこれでなくっちゃ・・・ ということでちょいと説明。 先…

こんな湯豆腐は・・・

今朝、職場に向かおうと車に乗ろうとしたらフロントガラスが凍てついていた。 今年初めてだ。 慌ててお湯をかけて・・・ ・・・もうこんな季節になったのか・・・・ 通勤の道すがらも、あちらこちらの田圃は白い霜が降りていた。 いつも通る道の端の箸墓もこ…

穴子どんぶり

この季節になると思い出す味がある。 私が郷里の宮城にいた頃だ・・・ 小学生から、中学生かけての頃のこと。 今、私の居住地になってしまっているこの大和にいた叔父が、夏休みになると毎年のように私の郷里に遊びに来ていた。 自営の職をしていた叔父は思…