大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

散歩 3・31

久しぶりの更新である。年度末ということもあって、あれこれ忙しく、おまけにそんな時期に2泊3日もの出張が入ったり、7年ぶりの転勤があったりで・・・・この顛末についてはいずれ稿を改めて申し述べることがあるかもしれない(ないかもしれない)・・・

最近は文字ばかりの記事が続いたので、久しぶりついでに、今回は写真を並べ立てるだけの記事にしてみようと思う。我が携帯電話(スマートフォンではない。あくまで携帯電話である)のレンズの冴え(笑)にご注目いただきたい。

天気予報では昼前は雨だということだったが、朝食をとり終えた後、窓の外を見ると、どうやらやんでいるようである。雲の具合は、今にも振り出しそうというほどでもない。空気は冷たく湿り、それでいて寒さを感じさせない・・・まさしく春の雨上がりだ。さっそく外へ出る。

まず向かうのが、鎮守の素盞嗚(スサノヲ)神社。1300年以上の樹齢を誇る大欅の葉は、いまだその芽さえ出さずにいるが、幹に生えた苔の緑が春の深まりを感じさせてくれる。

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これからお参りしようと思っておる大神(オオミワ)神社の主祭神大国主(大物主)の親神でいらっしゃる素盞嗚に、まずは本日最初の祈りをささげ、大神神社へと向かおうと境内を出ると何やらよい香りが・・・

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いつもならこのまま二ノ鳥居前の駐車場まで歩き参道へと入るのだが、今日はちょいとひねくれて、参道の南に並行して走る坂道を上る。両脇には大神神社に付属する施設がいくつか見える・・・・といつもなら見過ごしてとおっている建物たちであるが、今日の散歩の目的は、この中の一つの建物なのである。

この坂道は上り詰めると、やはり大神神社へと続くのであるが、その手前にこの神社の社務所がある。その社務所の西に、小ぶりの趣味のいい日本旅館を思わせるような建築物がある。そしてその清らかな庭園にはこれまたこぢんまりとした四阿がある。私の目を引いたのはこの四阿の屋根上の擬宝珠である。

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3重に糸の巻かれた糸巻である。お察しのよい皆さんならばここまでで「ははん」とお気づきかもしれないが、まさしくこれこそが三輪山の「三輪」という名の由来となる一物である。以下は大神神社のホームページからの抜粋である。

活玉依毘売(いくたまよりひめ)というたいそう美しい姫がいた。毎夜、みめかたち振る舞いのいい青年が訪ねてくる。そのうち姫は身ごもった。両親は驚き姫に尋ねると「名も知らない美しい若者が通ってきて、夜々を共に過すうち身ごもりました」と答えた。両親は身許を知りたいと思い「赤土を部屋に撒いて邪悪を払いなさい。そして、麻糸を針に通して男の着物の裾に射すのですよ」と姫に教えた。 その夜、いつものようにやってきた男に、姫は教えられたように着物の裾に針を射した。夜が明け、男の姿は消えたが麻糸は戸の鍵穴から通り抜けていた。麻糸をたどっていくと三輪山にたどりついた。夜な夜な訪ねてくる青年は、三輪の大物主大神の化身だったのだ。

そして、活玉依毘売の家に残された麻糸は3重・・・「三輪」であったことから、この神の住まいたまう御山の名を「三輪山」と呼ぶようになったというのである。そしてその三輪山を神と仰ぐ大神神社の一施設に上の写真のようなものが飾られているとするのならば、その関連性は明らかである。

いつも見なれているはずのこの四阿にこのような擬宝珠があるなんて全く気づかずにいたのだが、今朝の新聞にこの擬宝珠について書かれてあったのを妻が目ざとく見つけ、それを確認しに行った次第である。

更に坂道を上る。振り返れば曇り空の下、大和盆地の対面に聳える二上山が見える。あの山の向こうがやたら威勢の良い市長サンが君臨している国である。

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画面右下の鳥居は、言うまでもなく大神神社の大鳥居である。

大神神社に到着。いつもながら端正な拝殿である。きびきびと掃除にいそしむ若い神主さんや巫女さんの水色と朱色の袴の色が目を引くが、そこは個人の肖像権の問題もある。なるべく彼らが映らぬように・・・とシャッターを押す。

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肖像権の問題などと言いながら、参拝客の姿はきっちりと映っている。参拝客の絶える時間がないのだから、こればかりは仕方ない。

大神神社からいつもの通りのコースで狭井神社に向かう。

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まっ白な可憐な花が・・・今を盛りと大和の延べに咲き乱れている馬酔木ほどの花弁の大きさではあるが、葉が明らかに違う。それに、馬酔木はここまで白くはない(参考までに記事の一番下に馬酔木の写真を載せておく)。

まことに浅学の極みで恥ずかしいのだが・・・なんという名の花なのか、私にはさっぱり思い浮かばない。調べてみると捩木(ネジキ)という名があるらしい。木立の中の道のほの暗さの中、ここだけがひときわ明るく見えるような、そんな冴えた白さだ。

狭井神社に着く。庭の苔の青さが季節を語っていた。

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狭井神社において大国主(大物主)の荒魂(アラミタマ)に祈りをささげ終わった頃、雨が降り始めてきた。傘は持っていない。そろそろ散歩も終わりである。帰りを急がねばならない。

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