大和逍遥   

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入江泰吉記念奈良市立写真美術館に行く

入江泰吉記念奈良市写真美術館に行ってきた。

入江泰吉は1905年奈良県生まれの生れの写真家で、生涯にわたって、大和路の風景、仏像、行事等の撮影に専念した。はじめ画家を志していたが家族の反対で断念。長兄からアメリカ・イーストマン社のベストコダック・カメラを譲り受けたことをきっかけに、写真に打ち込むようになる。1931年、大阪で写真店「光芸社」を開業。1945年3月、大阪大空襲ですべてを失い、生地大和に帰る。その年の8月終戦、11月に疎開先から戻される東大寺法華堂四天王像がアメリカに接収されるとの噂を聞き、写真に記録することを決意。以後、1992年に世を去るまで上述のごとく大和の風土、社寺、仏像に限りなき愛情を持ちその美を後世に残すべく、その撮影に生涯をささげた。

これまで、幾度も足を運んでいるこの写真美術館ではあるが、この度、ここに行こうと思ったのは、先日の記事に対して釧路にお住いの薄氷堂さんから頂いたコメントに対しての返事に何の気なしに入江泰吉の名を出したところ、無性にこの場所を訪れたくなったからだ。

桜井にある我が家から車を走らせること、50分ほど。奈良教育大学の敷地の手前にある信号を東に折れる。普通車の行き違いがやっとと思われるほどの狭い道だから見過ごしてはならない。広い広い同大学の敷地を過ぎたあたりで左に折れると間もなくこんもりとした木立が見えてくる。

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生い茂った木々に隠れて見えないが、右から順に新薬師寺、鏡神社、そして一番左に、今日、目指すところの写真美術館がある。

木立の手前にある駐車場で車を降りると、東に平城京神奈備(カンナビ)ともいえる御笠山、春日山・・・そしてその南に高円山が見える。

P1040618

駐車場はこの写真館からはやや離れてはいるが、1分も歩かぬうちに上のような瀟洒な建物の前に私たちは立つことになる。このモダンな、それでいて大和の風景に溶け込むような建築物のたたずまいを暫し楽しんだ後は、我々はいよいよ大和にその写真家としての人生を捧げぬいた男の作品を楽しむことになる。

本来ならばここで私はこの写真館について、詳細なレポートをなさねばならないはずだが、残念ながらこういった施設の常としてその内部においてカメラのシャッターを押すことはできない。くわえて、私の筆は入江泰吉の記録した大和路の魅力を伝えることもできない。

まことに残念ではあるが、あとは上記リンクから、この日私が目にしたもの想像してもらうよりほかはない。