大和逍遥   

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都祁だより・・・都祁水分神社 中

厳かな空気に包まれた境内に入るとまず目につくのが舞殿だ。

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そう広くはない神庭の中央に位置するその簡素な木造建築では、その昔、この古社で最も重要な秋の例祭に際に、能が奉納されていたらしい。この秋の例祭は、今は友田の地に鎮まるこの社の祭神がかつて住まいたもうた都祁山口神社に里帰りをするとの趣旨の祭りで、旧暦の9月25日に御輿の乗った神々は都祁山口神社にて一泊した後、翌26日に再び友田の地に帰ってくるのだという。

御輿には賑やかな行列がともない、かつては春日大社の御祭りの行列を模した盛大なものであったらしい。現在では月遅れで行われており行列の規模もかつてほどのものではないと聞く。この際、神々がお乗りになる御輿がまた立派なものでその床板の裏には「康正三丁丑年(1457)九月二十五日造立云々」の銘があり、県の重要文化財に指定されている。この祭礼については私もこのたび初めて知ったもので、以上はすべて聞き書きになるが、この秋、もし機会があるならば是非ともその由緒正しき御輿を目にしたいものだと考えている。

さて、その舞殿の向こうに端正な姿を見せているのは拝殿で、本殿はその奥にある。

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本殿は朱塗りの瑞垣に囲まれており、細かな目の格子越しにしかその姿を見ることはできないが、なんでも室町時代中期に造られたものらしく、桧皮葺のそのひそやかなお社は総丹塗りの一間舎春日造、貴重な中世の遺構として、現在は国の重要文化財に指定されているだという。

この本殿は幾度か修復が繰り返され、今もなお鮮やかな朱にて彩られているがために、その建造が室町中期である古びを感じさせないが、その背後に聳え立つ古木の偉容はさすがにこの神社の歴史の深さを感じさせてやまない。

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ところで私がこの都祁水分神社に興味を持った理由の一つには、その本殿の前に鎮座する狛犬にあった。そこで撮ったのがこの2枚。

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けれども、本命はこの2体の狛犬ではない。お目当ての狛犬狛犬は、安山岩製で、高さ0.7m。どっしりとして肉取りに抑揚があり、顔の表情も豊かで、頭髪や胸毛も有し、尾にもそれぞれ意匠をこらしてあるという。しかしながら、そのお目当ての2体は瑞垣の中の本殿の前にある。瑞垣の、その細かな格子の間からは、ちらりとしかその姿を拝見することはできない。まして、私の愛用するところの携帯電話のカメラでは、いくらズームアップしてみてみ黒い点のようにしか見えない。

ということで、どうしてもその貴重なお姿を拝見したいという方は下のリンクをクリックしていただければと思う。

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/7460/nara-tuge-mikumari.htm