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大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

山辺の道1日旅行2

布留の流れを渡るとすぐに目の前に迫るのは、古色に満ちた木立。これが屈指の古社石上神宮を抱く布留の山である。竜王連山の北西の端に位置するこの山は、決して我々を威圧するような高度を持たないが、古代には、石上神宮神奈備(カンナビ)と崇められ、山中には岩石からなる磐座(イワクラ)が現存する。聖なる山であったのだ。したがって、この山に生い茂る木々はいずれも並はずれて古び、しっとりとした落ち着きのある空気が一体を包む。

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境内に足を踏み入れ最初に立ち寄ったのが柿本人麻呂の短歌を彫り付けた歌碑である。上の写真では確かめにくいが、そこには

未通女等之 袖振山乃 水垣之 久時従 憶寸吾者                 をとめらが 袖ふる山の 瑞垣(ミズカキ)の 久しき時ゆ 思ひき我は

とそこには彫り付けられてある。この歌の詳細については、以前私は別に述べたことがあるしかし、この日この場所で語られた、解説の先生のお話は、私の僻読など及びもつかないほど、古代人・・・とりわけ、この歌の作者、柿本人麻呂に思いに迫ったものであり(まあ、当たり前のことだが)、私はそれだけでも、今日、この会に参加してよかったと思った。

歌碑に刻まれた短歌の解説が終わった後は、石上神宮にお参りだ。

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この日は、日が良かったのか、二組ほどの結婚式が予定されているようであった。私もそのうち一組の花婿さんと花嫁さんの若々しい御姿は社務所の前に於いて見かけた。

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おそらくはその式のための準備なのであろうか。かなりの数の円座(ワラウダ)がきれいに並べられてあった。先ほどのお二人も、この円座の上に居並ぶ親族一同の前で、石上にいます神・・・布都御魂大神に見守られ夫婦の契りを交わすのであろう。

・・・が、その時、私はふと思った。

布都御魂大神はかつて出雲の国において武甕雷神(タケミカヅチノカミ)が大国主命大神に国譲りを迫った時に手にしていた剣を神格化したもの。切るための具、剣が・・・果たしてこれから永久の契りを結ぼうとお二人を見守っている。私はそこに少々違和感を覚えた・・・

いやいや、出雲の国譲りからはもう数え切れぬほどの歳月が過ぎ去った。大神とて、その御性格を変化させていることであろう。

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さて、布都御魂大神に祈りをささげ、今日ここで結ばれる二組の末永いお幸せを願った私は楼門を出た。写真に見える道は、山辺の道。しかしながらこれは石上から奈良へとむかう北路。私たちはこれから南に向かわなければならない。その道の始発が下の写真である。

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何やら神さびた・・・この道を進んで行けば内山永久寺のその後がある。

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