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大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

「桜井の万葉」について

P1050933.jpgもうお気づきの方がいらっしゃるかとも思うが、このページの上の方にあるメニューに「桜井の万葉」という新たなテーマが加わった。私の地元、奈良県桜井市の地名が、歌中に詠みこまれている歌、題詞や左注あるかする歌をすべて網羅しようとの試みだ。

手元にある万葉集をパラパラとめくりながら、あるいはネット上にある万葉集のテキスト資料から、桜井市に関わりのある歌をポツリポツリと抜き出して・・・という作業を続け、それをさらに地名ごとに分類するという作業を去年暮ぐらいから取り掛かっていた。例の、人様の前で話をしなければならないって・・・その下準備である。それなりの労力をも費やしたので、せっかくだから、その成果をちょいと皆さんにも見ていただこうという趣向である。

犬養孝氏の「万葉の旅(下記参照)」によれば、その数は143首あるとのことだが、私が万葉集の中から抜き出した奈良県桜井市の地名が歌中に詠みこまれている歌、題字や左注あるかする歌の数は・・・実はまだ勘定していないが、犬養氏のおっしゃる数字と同じということはまずないのではないかと踏んでいる。ご承知の通り、万葉集は漢字だけで書かれたもの。その訓みには異説が多く存在し、結果としてそこに詠まれた「地名かと思われる部分」の訓みもいまだ定めがたいものがある。訓みが定まったものであってもその所在に異説があるゆえ、簡単にそこに詠まれた地名が桜井市内のものだとは確定しがたい・・・いきおい、数える人間によってその数は増減することになる。

とはいっても私自身、桜井市の住人であるからしてなるべくその数は多い方がいい。ということで、その歌が桜井市に関係があるという認定の基準はかなり甘くなっていよう。すなわち異説・異論があったとしても、桜井市に関わるものだという考えがわずかなりとも示されている歌は積極的に採用した。無論、私の狭い視野の中に入ったものだけであるから、よく調べればもっとあるかもしれない。

とにかく、いったんは作業が終結した。あとはしこしことワードに打ち込んだそのデータを、こうやってネット上に公開するだけである。本来ならば、すべての作業が終わってから一斉に公開すべきだろうが、そんなことをしていたら怠け者の私のこと、一生公開することなく終わってしまう。とにかく動きはじめねば・・・という次第で、分類された地域ごとに順次公開ということにした。

それにしても・・・分類がすんでいるんなら、一気に公開したらいいじゃないか・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれない。私も初めはそう思った。けれども・・・万葉集に詠みこまれた地名、人名はとにかく読みにくい。その他にも、万葉集を読み慣れない人にとってはかなり読みにくい部分が多く存在する。

・・・ということで、ルビをうって行く作業が必要だと私には思われた。もちろん今までしてきたように「柿本朝臣人麻呂(カキノモトノアソミヒトマロ)」といったふうに(   )をして、そこに片仮名・半角で読みを示してもいいかなとも思ったのだが・・・どうも見た目が冗漫になってしまう。

たとえば「東の野に陽炎の立つ見えて」なんて一節に正しく読んでもらおうと読み方を示すと

東(ヒムカシ)の野に陽炎(カギロヒ)の・・・

なんて感じになる。

・・・で、私が勉強した結果が

(ひむかし)の野に陽炎(かぎろひ)の・・・

という感じだ。私の考えている通り・・・とまでは行かないが、見た目の方はかなり改善されているかなとは思う。IMGP1153.jpg

けれども、やはりこのルビうちという作業、かなり手間がかかる。さらにはどの文字にルビをうつべきかを考えていたりすると、なかなか先には進まない(全てにルビをうってしまうと画面がごちゃごちゃする。なるべく最小限にとどめたい)。

ということで、作業が済んだ順に公開・・・という次第に相成った。残された項目はあと三つ。この三つが手間がかかりそうなのだが、今月中にはなんとかしたいなあ・・・と思っている。

さてさて、どうなることやら・・・・

 


ところで、この桜井に関わりのある万葉歌の収集の作業がほぼ終わりかけたある日、

山辺の道関連歌

というサイトに出くわした。奈良女子大の手によるものである。そこには私が意図することと全く同じ仕事が、もうすでになされていた。とするならば、普通に考えればここに私の出る幕などはない・・・のだが、一度はやりかけたことだ。今さら途中でひっこめるわけにはいかない。

なんとか、独自性を示せるようにしたい・・・ものである。