大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

お散歩・・・4/16

春だ、春だと浮かれてしまうことが何かと憚られるような毎日を過ごしている内に、いつの間にか初夏が近づいてきた。

三輪山も御覧の通り、穏やかな緑の色彩がその季節の到来を告げている。鶯は木々を隔て、今までの季節のは較べものにならない力強い声で囀りをかわしている。もう少しすれば、万葉人も恋い焦がれたホトトギスの声も聞こえてくるようになるであろう。

私は曇り空ながらも、湿った空気に心地よさを感じいつもの週末のように散歩へと出かけた。先ず真っ先におもむくのは

大神神社だ。

こんな空気の湿った日にはこの場所の清浄さが何とも心地よく感じられ、身も心も浄化されてゆくような感覚にとらわれてしまう。私はただちに神前に進み出で、東日本の揺れやら、福島の原発の沈静化を祈念した。あと、少しだけ私の給料が上がることも・・・・

続いて山辺の道へと足を進める。

馬酔木の花が道ばたを可憐に飾っている。いつもなら今頃になれば盛りも過ぎた状態なのだが、今年は何故か写真の通り、今もなお清楚な白を保っている。馬酔木は春の大和を飾る花の一つではあるが、決して広い場所を占めて群生などはしない。けれども・・・気がつけば、そこにいつでもひそやかな純白の花を咲かせている。

更に足を進める。狭井神社から狭井川へと足を進める。道ばたには清らかな黄色が目立ってくる。

これまた、控え目な黄色の花もまた万葉人が好んだ花だ。

山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく万葉集 158) かはづ鳴く神奈備川に影見えて今か咲くらむ山吹の花万葉集 1435)

曇り空の下、草むらの大部分を占める緑の中にポツリポツリと見える黄色い色彩がいやに鮮やかだ。今にも降り出しそうな空から降り注ぐくすんだ光が、逆にこの花の清潔な色彩を強調しているような気がする。

そろそろ家に帰らねば・・・空模様が怪しくなってきた・・・・

ふと通り過ぎた神社・・・素盞鳴(スサノオ)神社・・・拝殿の前に聳える大樹・・・欅・・・

樹齢は1300年を越えていると聞く。

新しい葉が今萌えかけている。何回目の葉が今年この大樹をおおうのだろうか。

いったいこの木は、幾つの冬を越えてきたのか・・・そして・・・どれだけの人の苦難を見据えてきたのだろうか・・・