読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

春日大社に行く・・・上

この前の日曜日、久しぶりに良い天気の休日だったのでちょいと車を走らせ奈良の方まで出かけてみた。目的地は春日大社。なぜ春日大社なのかは後でお話しすることとして、とにかく家を出た1時間の後、私はJR奈良駅の西隣にある日航ホテル地下の駐車場に車を止めた。

春日大社には結構大きな駐車場もあるし、周辺にもいくつかの駐車場がある。ならばそこに車を止めたらいいようなものだが、この行楽シーズン、しかも久しぶりの好天の休日、さらには後ほど述べるような理由で春日大社の駐車場の混雑が予想されたので、少し離れたこの場所に車を止めてバスで春日大社の近くまで移動することにしたのだ。

ほどなく私はバスの中の人となり、しばしの間心地よい揺れに身を任せた。バスは奈良町の中を走り抜けて、奈良ホテル前の停車場に止まった。ここからは春日大社の一の鳥居まで徒歩5分ほどだ。

IMGP4562

右手に鹿さん達が悠然と遊ぶ飛火野を見ながら歩みを進めて行くと、私の歩く道は自ずから三条通の東端に行き当たる。そこに一の鳥居はある。ここから春日大社の長い長い参道が始まるのだ。

IMGP4567

参道やその左右のまばらな並木にはあちらこちらに鹿さん達の姿。参道を行き交う参拝客に鹿せんべいを求め近づいてくるものもおれば、木陰でそ知らぬふりで知らんぷりを決め込むもの・・・それぞれがそれぞれの時間を過ごしている。彼等は言うまでもなく、これから私がお参りに向かおうとしている春日大社の神の使いである。

IMGP4563

しばらくすると、参道の左手には奈良国立博物館の荘重な建造物が見えてくる。そして小高くなった右手の斜面の上をよく見れば、写真のような瀟洒な庵がいくつも点在している。江戸三だ。私などには縁の無い高級料亭であるが、このような立地の中、鹿さんの姿を眺めながら盃をあおるのもなかなかおつなものだろうな・・・などとは以前から考えている。どなたか奇特な方がその方の懐中でもって私をお誘い下さるなら、万難を排してでもお付き合い申し上げるのだが・・・

IMGP4568

などとつまらぬ考えていると、道の左手にかような巨木が聳え立っていることに気づいた。この参道は何度も歩いているはずなのだが、気づいたのは初めてで、なんでも「無患子(むくろじ)」という樹木だそうで、羽根つきの羽につている黒くて固い玉は、この木の種を使っているのだそうな。樹名の「無患子」という文字を訓読すると「子に患ひ無し」とよめることからのお呪いのような願いがそこには込められているらしい。

IMGP4572

そしてその傍らの控えるのが、奈良国立博物館仏教美術資料研究センター。宇治・平等院の鳳凰堂のごとく左右に羽を広げている。良く見れば細部に飛鳥・奈良・鎌倉時代の各様式を用いられており、さらによく見ればイスラム風の意匠も見られるらしい。なんでも「奈良県物産陳列所」という建物をそのまま再利用している建物だそうで完成は明治35年。設計は関野貞重要文化財に指定されている。