大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

山辺の道1日旅行・・・3

私が勝手に全体から離れ、三作石子詰伝承の残る興福寺菩提院の大御堂の前へと寄り道している間に一行はどんどん先に進んでいた。見れば春日大社一の鳥居を過ぎたあたりでこの日最初のレクチャーが始まっていた。

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私は大慌てで道を東に急ぎ道を渡る。手前に警察の車がが2台ほど止まってはいるが事故処理車であり、我々の行列を取り締まりに来たわけではないから安心していただきたい。この写真に向かって左にちょいと行ったところに車が2台止まっていたので、おそらくはそこであった事故を処理に来ていただけのことであろう。

大慌てで一向に追いついた私は、レクチャーくださっているS先生の向こうに一本の松の切株があるのを見た。

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たかが切株であるというのに、たいそうにも竹垣にて厳重に囲われている。

しかし・・・これを「たかが切株」と言ってはいけない。おそらくは日本芸能史上もっとも有名な松の切株なのだ。

名を影向(ようごう)の松と言う。春日権現験記にも描かれているような由緒正しきクロマツで、若宮おん祭には この松の前で「松の下式」が行われるのだという。その昔、春日大明神がこの松の下に姿を現し(神が姿を現すことを「影向」という)、翁姿で万歳楽を舞ったとされ、今は切株と立ってしまったこの松は、 能舞台の鏡板に描かれている松の絵のルーツとされているのだそうだ。背後に生えているのはその後継樹。すくすくと育っている。能舞台のそれの姿のような威風堂々たるものになるにはあと幾年ぞ・・・

次は春日大社一の鳥居の南に広がる飛火野

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早速、次のレクチャーが始まった。