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大和逍遥   

別に運営している「三友亭雑記」というブログのバックアップである。

「花巴」の里へ・・・上

万葉集 大和のこと 旅のこと 飲食のこと

JR和歌山線、吉野口の駅で乗り換えると、近鉄吉野線薬水くすりみず福神ふくがみ大阿太おおあだと少々変わった名の駅を過ぎる。ほどなく目的の六田むだの駅である。万葉集にも

詠河

音に聞き目にはいまだ見ぬ吉野川六田の淀を今日見つるかも

巻七・1105

絹歌一首

かわづ鳴く 六田むつたの川の 川柳かわやぎの ねもころ見れど 飽かぬ川かも

右柿本朝臣人麻呂之歌集出

巻九・1723

[caption id="attachment_7602" align="alignnone" width="300"]IMG_20160227_155542 六田の川瀬[/caption]

とも詠まれた風光明媚な土地である。駅を出て、少しばかり吉野川を上流に歩いて行くと次のような看板があった。

[caption id="attachment_7603" align="alignnone" width="300"]IMG_20160227_131958 柳の渡し[/caption]

吉野川は上流にダムができて、今でこそごらんと通りのおだやかな、しかもそう広くはない流れとなっているが、かつては十分な水量を誇っていた急流だったはずだ。けれども、この川の向こうには・・・修験道においてこれに勝ることのない聖地・・・大峰山があった。したがって、平安時代に入ってから三つの渡し場が、大峰参拝の修験者のために開かれた。上流から順に「桜の渡し」、「柳の渡し」、そして「椿の渡し」と呼ばれていたそうだ。かつて宿屋や茶店が立ち並び、宿場町として栄えていたのだという。

写真はその三つのうちの一つ、「柳の渡し」についてのもの。そしてここから、川向に見えるのが今日の目的地である。

[caption id="attachment_7604" align="alignnone" width="300"]IMG_20160227_132017 花巴醸造所[/caption]

吉野の美酒「花巴」の醸造所である。

[caption id="attachment_7605" align="alignnone" width="300"]IMG_20160227_132548 花巴醸造所[/caption]

美吉野醸造所。これがこの蔵の正式な名称である。今日は知人の紹介にあずかって、この蔵を見学させていただく機会を得た。次回は、その見学の場において知ることのできたその一端をお伝えしてみたいと思う。<続く>